成熟した業種の生産性向上には正直という薬を

 

交渉ごとが嫌いです。
別に苦手というわけではない。得意でもないけど。

落としどころを探りあって何度もやり取りするのが
意味のない無駄に思えて嫌いなんです。

なんてことを考えてた時に、
クーリエジャポンという雑誌で
いい記事に出会いました。

エバーノート創業者の話。
彼は手品が趣味で、
手品の心理テクニックをビジネスに応用し、
交渉やプレゼンの主導権を握って来ました。
でもある時、
相手より優位に立つことが自分の本当にやりたいことじゃない
と気づき、テクニックを使うのをやめた。

すごく共感します。

交渉において、
望む最高ラインよりも上を提示して下げていくなんて
やりとりを数回増やすだけの
憎むべき小手先テクニック。

ホント無駄ですよね。



信頼していたパートナーと
先日交渉した時のこと。
信頼できると思っていたので、こちらは
かなり早い段階で最終ラインを提示した。
もちろんそれが最終ラインであることも伝えた。

ところが。
相手がいつまで経っても手札を見せない。

プロジェクトは遅れるばかり。
信頼関係も崩れていく。

結果、相手が手札を見せた時には
ごくごく短時間で対応せざるを得ず、
こちらの応答がレベルの低いアウトプットになってしまった。

すごく円満なプロジェクトだったのに、後味の悪いことです。

まあでも、それ自体は仕方ない。
相手が100%信頼できるかなんてわからないし、
そもそも交渉相手にぶっちゃける奴のほうがレアなんだろう。

だけどそれって、交渉術に溺れて
本質を見失ってませんか。

交渉術ってのはそもそも、交渉に負けないためのもの。
誰彼構わずマウントポジションをとる、
ためのもんじゃないでしょう。

交渉術を使わない相手に交渉術を使うなんて
莫大な時間の無駄か、
異常に不公平な条件になって結局決裂するか
どちらか。

あ、もしくは異常に不公平な条件のまま契約が成立して
損した側のモチベーションに悪影響し
両者が損するか、ね。



産業の成熟化が進んだ日本で、
生産性を劇的に
改善できるような余地は、そうはない。

でも、技術イノベーション
ひらめきアイデアに頼らなくても、
誰でもすぐできる生産性向上。

それが「正直」。

サマータイムなんかより、今すぐ正直の導入を。
全国的にぜひ。