テクノロジーは、僕らが思ってるよりずっと進んでいる。しかし。書籍版NextWorldレビュー

 

今年初め頃、放映されて話題になってた、
シリーズもののNHKスペシャル、Next World。
見逃してしまって、録画もしてなかったけど
本になって出版されていたので、読んでみたらかなり面白かった。

ナノマシン、IoT、ビッグデータ解析、人口知能などなど、
様々な最新テクノロジーと、それが実現する世界を紹介する本。

結構、驚きます。
ここまで進んでたかぁ、と。

ビッグデータ分析によって、今日街のどこでどんな犯罪が起きるか予測するシステム、プレッドポル。
もうアメリカの一部でテスト利用され始めていて、効果が上がっている。

片耳を切り落としたエピソードが有名な印象派画家のゴッホ
その耳を、遺伝子技術と再生技術、画像解析技術を用いて現代に再生させた、前衛芸術家。

イーロンマスクを筆頭に宇宙進出へ取り組む人々。
火星に住むことを本気で計画したりも。
それらが夢物語ではなく、実際に手の届くところにあると思わせてくれる、様々な技術の進歩。
例えば通信技術や無重力対応3Dプリンター

細胞レベルでの老化を初期化し、老人になってからでも筋肉を(維持ではなく)増やしたり、
脳を活性化することができる物質。
すでに進んでいる臨床試験

自分が日々経験すること全てを容易に記録できるほど
高くなったIT技術と、下がった保存コスト。
そしてその記録全てを学習し、まるで本人であるかのように振る舞える人口知能。


こんな話が山盛りです。
まさにNext World。

単に今の延長にある未来ではなく、実世界2.0とでも言おうか、全く違う世界が近づいている。
単に「ほぉ」と思いながら読むだけでも面白いし、まずはそこを狙いに書かれた本ではある。

ところが。

本自体がそこまでタッチしていないがゆえに、
読者自身がかえっていろいろ想像し、考えてしまうようになっている。


例えば、
自分の経験、性格、思考パターンをロボットにコピーできたとして、
出来上がったロボットは、自分と何が違うのか?
このロボットが何百年も
壊れずに動いていたら、自分が生きていることと同じじゃない?

肉体が違う?ならば肉体が自分の本質?
自分って何?

とか。

あるいは、過去の犯罪発生データをコンピュータに大量に放り込んだら
未来の犯罪発生を予測できてしまう、のであれば
コンピュータに株の売買情報を大量に放り込んだら
今日上がる株、なんて簡単に分かるだろう。

だとすれば
そういう大量のデータと、計算できる高性能コンピュータを持ってる人が必ず勝つ。
他の人はバカらしくなって、株式市場に参加しなくなる。
結果、市場が成立しなくなるのでは?
そしたら企業の資金調達はどうするの?

とか。
ほんと、思わずいろいろ考えてしまう。

画期的な技術の数だけ、突きつけられる問題がある。
答えは、まだない。

あなたなら、どう考えますか?